同居の親族とは
家族型のおはなしのときに『同居の親族』という言葉が出てきました。
つまりだれのこと?
これは民法 第七百二十五条に定められています。
次に掲げる者は、親族とする。
本人(基準とする人)からみて血のつながっている人はかなり広い範囲が含まれます。おじさん、おばさん、いとこも含まれます。対して、血の繋がりのない親戚はそれほど広くないのが特徴です。
だからだれのことだってば!
といわれそうなのでもう少しわかりやすいイラストを用意しました。サ○エさん一家を想像してみてください。法律上の親族の範囲は広いですが一般的には同居しているとなるとこのくらいが妥当かと思われます。
この場合、カ○オくんとワ○メちゃんが成長して進学などの都合で一人暮らしを始めると補償から外れてしまいます。
次に波○さんを被保険者本人にした場合を見てみましょう。
カ○オくんとワ○メちゃんが一人暮らしを始めても補償の範囲に含まれます。ただし、タ○ちゃんが一人暮らしを始めると補償から外れてしまいます。
このように家族型契約の場合、家族構成によって補償範囲が変わってくるため今の状況に合っているか細かくみていく必要があります。多少面倒でも保険料の節約に繋がることもあるのでしっかり確認していきましょう。
保険会社の決め事として”同居”の定義についてさらに細かく規定があるのですがそれはまたの機会に。
自転車保険の被保険者の”型”ってなに?
自転車保険に加入する時、「本人型」「夫婦型」「家族型」といった「型」というものがあります。
これはどういうものでしょうか。
まず、保険に加入するときには『契約者(保険会社と契約を結ぶ人)』と『被保険者(何かあった時に保険会社から補償を受ける人)』を決めます。『型』は『被保険者』を一人だけではなくパートナーや家族も含める事ができます。
つまり、親ひとりと子供ふたりの3人にケガの補償が欲しい場合、それぞれ3人別々に加入するのではなく、親が契約者となり、被保険者となり、家族型にする事で親子3人の補償を受けられるのです。
具体的にそれぞれの型がどの程度の家族まで補償してくれるのでしょうか。
- 本人型・・・被保険者本人だけの補償です。
- 夫婦型・・・被保険者と配偶者(内縁も含まれます)が補償を受けられます。パートナーも保険会社が定めるところの配偶者と認められれば補償されます。
- 家族型・・・被保険者からみて①配偶者②同居の親族③別居の未婚の子供が補償対象です。配偶者は同居でも別居でも問題ありません。親族はかなり広い範囲を持ちます。一般的には一緒に暮らしている家族と考えて良いでしょう。別居の未婚の子供は結婚歴がなければ年齢はいくつでも問題ありません。また、家族の人数は問われません。3人家族でも11人家族でも上に書いた①〜③に当てはまれば補償されます。
配偶者がいない場合、家族型では保険料にすこし無駄が出る事があります。加入後に家族型(配偶者なし)という型に変更できる場合があるので、保険会社に相談してみると良いでしょう。
型が関係ない補償もある
特約の中には被保険者の型にかかわらず家族型の補償範囲を持つものがあります
自転車保険のメインとも言える『個人賠償責任補償特約』もこれに当てはまる事が多いです。この場合、本人型で加入していても相手への賠償責任補償は一緒に暮らしている家族にもついています。
例えば、上の子が一人だけ自転車に乗るため、本人型で加入していた場合、下の子が大きくなって自転車に乗るようになった場合、下の子はすでに相手への賠償責任補償があります。ただ、上の子には交通事故のケガの補償があるのに下の子にはないというのは親御さんとして心配でしょう。この場合は面倒でも一度この契約を解約して、親御さんを被保険者とした家族型で加入し直すのが良いでしょう。
コンビニで入れる自転車保険の比較
自転車保険はコンビニでも入る事ができます 最短翌日から保険期間を開始できたり、その場で控えを貰えたり証書をプリントできるので学校や会社へ提出が必要な場合もすぐに対応できて便利です。 セブンイレブン 、ファミリーマート、ローソン(ミニストップ)で加入する事ができます。 それぞれ特徴があるのでどれが一番自分にあっているかよく比べましょう。
コンビニで入れる自転車保険比較
ローソン | ファミリーマート | セブンイレブン | |||
---|---|---|---|---|---|
個人賠償責任補償特約 | 日本国内の日常生活における損害賠償責任補償 ※家族も補償対象 |
無制限 | 3億 | 3億 | |
交通事故によるけがの補償 | ※自転車に限らず | お手軽プラン | 充実プラン | 1プランのみ | 1プランのみ |
死亡・後遺障害 | 100万 | 400万 | 100万 | 1,000万 | |
入院 | 1,500 | 4,000 | 4,000 | 8,000 | |
対象日数・限度日数 | 180日・180日 | 1000日・180日 | 180日・180日 | ||
手術(入院中) | 15,000 | 40,000 | 40,000 | 80,000 | |
手術(入院中以外) | 7,500 | 20,000 | 20,000 | 40,000 | |
年間保険料 | 本人型 | 3,320 | 5,270 | 3,420 | 3,220 |
夫婦型 | 3,840 | 7,080 | ー | 3,980 | |
家族型 | 4,660 | 9,910 | ー | 5,890 | |
保険期間 | 1年間 | 1年間 | 1年間 | ||
加入時 | 手続き場所 | LOPPI | マルチコピー機(ネット事前申し込みあり) | マルチコピー機(Web予約あり) | |
告知事項 ※他に傷害保険やケガの補償がある共済保険に加入している場合 |
×加入できない | 保険金額合算の制限あり | 保険金額合算の制限あり | ||
更新 | お知らせ | 更新のご案内兼継続証が封書で届く | 満期案内のハガキが届く | 満期案内のハガキが届く | |
手続き | 不要 | マルチコピー機 | マルチコピー機 | ||
更新保険料支払い方法 | 更新後に払込取扱票が郵送される | レジにて支払い | レジにて支払い | ||
引受保険会社 | 東京海上日動 | 損保ジャパン | 三井住友海上 |
注意点
ローソン
相手への補償が「国内無制限」という点が大きいポイントです。
加入はローソンにあるロッピーという赤い機械で行います。事前申し込みができないので混雑時にあせって名前や住所を打ち間違えないようにしましょう 。1年経つと基本的に自動更新されます。1年間しか必要でない場合、うっかりしていると勝手に契約が始まってしまうので注意です。逆に長く続けたい方にはお勧めです。
ファミリーマート
本人型でしか加入できないので、家族の交通事故のけがにも備えたい場合は他のコンビニを選びましょう。
セブンイレブン
本人型の年間保険料は3社の中で最も安い3,220円です。しかも交通事故のケガの補償は3社の中でもっとも高額で手厚い補償です。相手への損害賠償は3億円ですがこれで十分という場合はセブンイレブン がいいでしょう。
自転車保険ほんとに必要?
自転車を乗る人に自転車保険を義務づける自治体が増えました。
自動車の自賠責保険のように強制加入かと思い、あせって『自転車保険』に加入する人が多いですが”すでに加入している人”もたくさんいるようです。
自治体が言っている『自転車保険』は相手への賠償責任補償のこと。これは車や火災、からだの保険に『特約』としてつけることが多いので、すでに補償が付いているケースもよくあります。
車の保険や火災保険に『個人賠償責任補償』という特約が付いていないか一度確認してみることをお勧めします。
また、県民共済や都民共済などの共済保険に加入している場合、加入している契約によっては追加保険料を払う事で個人賠償責任保険を付け足す事ができます。
例)東京都民共済に追加できる個人賠償責任保険
自転車保険の義務化といっても『自転車保険』と名前のついた保険に加入しなくてはならないという事ではありません。
一度現在加入している保険契約や共済契約をしっかり確認してみましょう!